昨年11月17日に、免疫学の第一人者、宮坂昌之・大阪大名誉教授が毎日新聞の取材に対し「このワクチンが使えるようになっても、当面は私は打たない」と明言していた。この時点では「90%超の有効性はかなり高いのは間違いないが、安全性は全く担保されていない」と述べ、接種の判断を保留し期待先行の現状に警鐘を鳴らしたという。
しかしこの半年で状況は変わり「心配です」と訴える人にも「受けたほうがいい」と、今は勧めている。その理由として
2 アナフィラキシーが起きる割合はこれまでのワクチンよりやや高いが、医師がそばで対応すれば、ほぼ救命できる。
3 腕がはれたり、熱が出たりするなどの反応はあるかもしれませんが、ワクチンで得られるメリットのほうが大きい。
と、科学的に有効性が高いと宮坂昌之教授は判断しているという。
・セファロスポリン(抗菌薬)は、100万人あたり1人~1000人
・解熱鎮痛剤は、100万人あたり30~500人程度
【参考】『新型コロナワクチンで6人のアナフィラキシー』は、どれくらいのリスク?アレルギー専門医が考察
・接種後、1~2日で腕が少し重い。痛みはあまりない。
◎男性より女性の方がアレルギーが出やすい傾向がある。
◎年配より若い世代にアレルギー反応が出やすい。
【参考】新型コロナワクチンは年齢や性別、基礎疾患によって効果や副反応が異なるのか
・わきの下に小さな豆状の「リンパ節」が腫れる。(mRNAワクチン接種の特徴)
リンパ節は、ウイルスなどの外敵に対して免疫系が戦う場所で、mRNAワクチンはリンパ管が集まるリンパ節に流れる性質があるためリンパ節が腫れる現象が起きる。mRNAワクチンがリンパ節に流れる性質があることで95%という高い有効率を示すことができる。
人の免疫が体内に入ってきた新型コロナウイルスに対処する際、細胞への侵入をブロックしてくれる善玉の中和抗体だけでなく、ウイルスの侵入を助けてしまう悪玉の「感染増強抗体」も作っていることを、大阪大の荒瀬尚教授(免疫学)と日本医療研究開発機構の研究グループが発見し、6月22日までに米科学誌セルに発表した。
<プレリリース>
新型コロナウイルスの感染を増強する抗体を発見―COVID-19の重症化に関与する可能性―
・感染増強抗体は中和抗体の感染を防ぐ作用を減弱させることが判明。
・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)重症患者では、感染増強抗体の高い産生が認められた。また、非感染者においても感染増強抗体を少量持っている場合があることが判明。
・感染増強抗体の産生を解析することで、重症化しやすい人を検査できる可能性があり、感染増強抗体の産生を誘導しないワクチン開発も重要である。
チームは76種類の抗体を解析。うち6種類は、人の細胞に結合しやすくしていた。
これらのことから、より若い人が積極的に接種を受けることが重要となってきている。
家族や周りの人を助けることはもちろん、自分の健康のためにも接種を受けることは大切ではないだろうか。
【参考】
「ワクチンは当面…」と保留した免疫学者 打った理由は
https://www.asahi.com/articles/ASP6N31TTP68PLBJ003.html
米コロナワクチン「当面は私は打たない」 免疫学の第一人者が憂慮する「禁じ手」
https://mainichi.jp/articles/20201117/k00/00m/040/404000c
感染促す“悪玉”増強抗体発見
https://nordot.app/779826485829337088
感染促す“悪玉”増強抗体発見 新型コロナで大阪大
https://news.yahoo.co.jp/articles/f5922c5ce2ce804f25179dc59a13a32822d6a90e
<新型コロナ>ファイザー製ワクチンは「抗体生成に有効」 千葉大病院が研究結果を発表
https://www.tokyo-np.co.jp/article/108467
コメント