尿1滴で15種類のがんのリスクを判定できる技術が実用化、全国4都市で受付スタート。

健康
世界初の線虫によるがん検査を行う医療ベンチャー企業・HIROTSUバイオサイエンスが1月18日、検査受付拠点「N-NOSE(エヌノーズ)ステーション OSAKA」を開設。同日から検体受付を開始した。2月14日には全国4ヶ所で検体提出が可能となっている。(東京、福岡、大阪、名古屋)


いま日本人の二人に一人はがんになる時代。国立がん研究センターの最新がん統計によると、

2019年にがんで死亡した人は376,425人(男性220,339人、女性156,086人)

【データソース:人口動態統計(厚生労働省大臣官房統計情報部)より】

主要死因別にみた10万人あたりの死亡率でもがんは1位、2位の心疾患の約1.8倍にもなる。

がんによる死亡を防ぐ為には「早期発見・早期治療」が欠かせないが、日本におけるがん検診の受診率は50%程度。(欧米では約70~80%)


線虫によるがんのリスク判定

この受診率の低さが早期発見を難しくしている。しかし世界初の線虫によるがん検査では、検査キットを購入と検体の提出場所の予約をして、送られてきた検査キットに尿を採取し提出するだけで、15種類のがんのリスクを判定できる。

この判定に使用する「線虫」は、土壌などに生息する微小生物。犬より優れた嗅覚で、がん患者の尿に含まれる特有のにおいに近づき、健康な人の尿からは逃げる性質をもつ。がん患者1400人に実施した検査では的中率は約85%に上り、特にステージ0~1の患者は87%で判定できた。一般的ながん検査「腫瘍マーカー」よりかなり高確率という。

HIROTSUバイオサイエンスとは

医療ベンチャー企業・HIROTSUバイオサイエンスは2016年、当時九州大助教だった広津崇亮社長が設立。福岡県と同県久留米市の支援を受け開発を進めた。すでに従業員健診への導入を目指す企業から問い合わせが相次いでいるという。しかし、新型コロナウイルスへの感染を恐れて病院などでの検診受診者が大幅に減少しており、公益財団法人日本対がん協会によると、2020年5月の受診者数は前年同月比8%にまで急減した。同社には「医療機関に行かなくても検査できるようにして欲しい」との声が多数寄せられ、一般受付を開始したという。
早期発見できればがんも治る病気となりつつある。

【参考】バイオハイブリッド型センサーで人には分からないがんの予兆感知

【参考】第5の治療法「がん光免疫療法」ががん治療の未来を変える!

健康な人と少しでもがんの可能性がある人をふるいにかける「1次スクリーニング」として活用しませんか?

HIROTSUバイオサイエンス
https://hbio.jp/srv/nnose1
N-NOSE
https://エヌノーズ.com/

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