11月19日(金)の夕方から20時前にかけて、日本国内の広い範囲で月の一部が欠けて見える「部分月食」が起こります。特に今回は月の直径の98%が隠れる「ほぼ皆既月食に近い部分月食」という珍しい状態になります。今回と同じように日本全国で見られたのは、140年前(1881年12月6日)までさかのぼるそうです。
日本では140年振りの現象
11月19日(金)の夕方から夜にかけて、日本全国で約98%隠れる「部分月食」が観測できます。これが日本で観測されるのは140年振りの現象だそうです。また全国で観測できるのは89年振りとも云われています。
関東以西では、晴れて月食を見られるところが多い予報が出ていますが、北日本を寒冷前線が通過するため、東北の日本海側は曇りや雨になりそうです。
ウェザーニューズでは当日ライブ配信を予定していますので、直接の観測が難しい地方の方は、ライブ配信を楽しんでください。
【ウェザーニューズ:配信日時:11月19日(金)17時~予定】
「部分月食」の始まりは16時18分頃の予定ですが、残念なことに北海道や東北地方北部以外は月食の始まりが地平線の下にあるため、欠け始めの観測はできません(涙;)月が欠けた状態で昇ってくる「月出帯食(げつしゅつたいしょく)」になる模様です。
月食を十分観測できるのは、東の空が開けた山の上やスカイツリーなどの高層建築物の上から出ないと難しそうですね。
【国立天文台 部分月食】
月食は、太陽・地球・月が一直線に並ぶ時に起こり、月が地球の影に隠されることで、地球から見ると月が欠けていく様子が楽しめる天文現象です。
月が最も欠けて見える「食」の最大は18時3分頃。通常、「皆既月食」では月が完全に影の中に入ると赤黒い色になって見えることが多い。しかし「部分月食」では普通こうした現象は見ることはできません。今回の「部分月食」では普通見ることができない影の部分が赤銅色に見える可能性があるそうです。
なぜ影が黒くならず、赤く見えるのでしょうか?
それは、太陽光が地球の大気中を通過する際に屈折してわずかながらに月を照らすためだそうです。
光の成分のうち、波長の短い青は大気によって散乱しほとんど月まで届きません。しかし、波長の長い赤い光は散乱されにくいので、月まで届いて月面を照らすため「月食」のとき、月が黒くならず、赤みを帯びて見えるのだそうです。
さらに、大気中の塵(ちり)や水蒸気の量によって、月面の赤みが濃く見えたり濃い茶色に見えたりもします。時には明るいオレンジに見えることもあるそうなので、確かめてみると面白いかも知れませんね。予定では19時47分頃に「部分月食」が終わるそうです。
観測は肉眼でも可能ですが、双眼鏡や望遠鏡などを使えば、月面のクレーターの上を地球の影が横切る姿を観測できます。
夜は寒くなるので暖かい服装で天体ショーを楽しみましょう。
参考
ほぼ皆既の部分月食、19日夕方から 関東以西は「バッチリ見える」
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2111/18/news106.html
日本では140年振りの現象、「限りなく皆既に近い部分月食」に注目
https://news.yahoo.co.jp/articles/a518c3c644dcd58ca61a8a8ce5591c1e23466874
あす19日 「ほぼ皆既」な部分月食 東北は太平洋側で観測チャンス
https://tenki.jp/forecaster/motoasa/2021/11/18/14918.html
部分月食
https://www.astroarts.co.jp/special/20211119lunar_eclipse/
週末は「ほぼ皆既」の部分月食 全国で観られるのは89年振り
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1366723.html
明日19日(金)は「部分月食」 関東以西ほど晴れて観測チャンス
https://weathernews.jp/s/topics/202111/170155/
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