とうとう鈴木誠也の連続出塁記録が12で止まった。だが驚異的な開幕ダッシュで、1年目からこれほどメジャーを沸かせた日本人選手は少ない。これまで広島カープで鍛えられた「異常」とも評される「選球眼」「中距離ヒッター」が快進撃を支えている。
4月21日(日本時間22日)、シカゴで行われたカブス対パイレーツの試合は3対4で敗戦となった。この日は前日の”2番・ライト”ではなく”2番・指名打者”で先発出場する。
第1打席はは見逃し三振。第2打席は一死1、3塁で迎えたが3球目を詰まらせて三ゴロとなる。打ち取られる間に3塁走者が生還し、打点1をマークした。
第三打席は空振り三振。第四打席も二死3塁で迎えたが相手投手の速球を空振りし三振となる。
この試合は4打数無安打1打点となり、12試合続いていた連続出塁記録が止まったが、2007年にレイズの岩村明憲が記録した開幕からの日本人最長出塁記録に並んだ。
鈴木誠也の開幕以来の成績は、35打数9安打、打率・343。
日本人がメジャー挑戦して1年目から活躍できる選手は少なく、最近の日本人野手で目立つのは大谷翔平ぐらいといってもよい。特に今年は新労使協定でのロックダウンで練習もままならず、適応に時間がかかるのではないかといわれるほどだった。しかしこのような状況にも関わらず、鈴木は日本時間4月22日時点で打率・343をマークするという驚異的な記録を残している。
まさにこの記録は、古巣・広島カープ時代に当時の緒方孝市監督が鈴木誠也の活躍を評した「神ってる」(2016年の流行語大賞)がふさわしい。
鈴木が他の選手と違うところは、確実にストライクゾーンを見極める「選球眼」と的確な「中距離ヒッター」であること。
このことに関して4月18日の試合終了後、大リーグ公式サイトが「なぜ、鈴木誠也のロケットスタートは本物なのか」の見出しで「これは決してビギナーズラックではない」と断定している。
鈴木の打球初速の平均93・4マイル(150・3キロ)は、昨季ならばメジャー全体でトップ10に入り、今季も上位12%に位置しているという。また、スイートスポット(バットの芯)でのミート率も、メジャー平均を大きく上回る50%をたたき出していると報じた。何といっても安打でも長打か巧打かを打ち分け、日本人投手と比べ平均10キロも速いとされる直球を高い割合でミートしていることは脅威といえる。
また打席ごとに打ち方を調整し対応するなど、その高い適応力が他の選手と違い優れているといわれる。特に「選球眼」で重要なボール球のスイング率8・4%しかなく、この記録はメジャー最低であり、ボール球のスイング率29・8%は大リーグで3番目に低い数字だと紹介している。
鈴木はカブスと5年総額8500万ドル(約110億円)の長期契約を締結したばかりだが、米スポーツサイトのブリーチャーネーションでカブスを担当するセラミ記者は「カブスはもう鈴木誠也と延長契約をすべきだ」とツイッターで促したという(笑)
鈴木は侍ジャパンで4番を任されてきたこともあり、日本球界に友人も多い。鈴木が大リーグで活躍することで日本人選手の評価はより高まってくる。
鈴木の活躍に刺激を受けて、今後も日本球界から多くの大リーグに挑戦する選手が出てくることが考えられる。鈴木の活躍が日本人選手全体の評価を上げ、高額で契約できるチャンスも増えることが予想される。
参考
鈴木誠也 連続出塁記録は12で止まる 4打数無安打1打点
https://news.yahoo.co.jp/articles/c363c3f7f23e2741977accf45fd1600ad966a7f7
鈴木誠也 開幕から12試合連続出塁 日本人選手最長タイ メジャー初の途中交代
https://news.yahoo.co.jp/articles/30bce139fa279c059d193e5854510faced5c6fa0
やっぱり神ってる「鈴木誠也」、メジャーでいきなり大爆発した2つの理由
https://news.nifty.com/article/sports/baseball/12280-1592067/
やっぱり神ってる「鈴木誠也」、メジャーでいきなり大爆発した2つの理由
https://news.nifty.com/article/sports/baseball/12280-1592067/
鈴木誠也の選球眼は「異常」 正捕手絶賛「一緒にプレーした中で最高の選手」
https://full-count.jp/2022/04/21/post1210147/
「カブスはもう鈴木誠也と延長契約をすべきだ」米メディアが早くも5年後の心配【MLB】
https://www.chunichi.co.jp/article/456628
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