次の変異株はインフルとともに流行 新型コロナが落ち着きつつある今、第7波の失敗を繰り返さない体制を

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新型コロナの第7波がピークアウトしつつある。これは一時的な耐性がついたためという専門家の話もあり、油断を許さない。人々の意識も普通の病気と捉える風潮もあり、感染注意が下がれば、今年の冬に今よりも感染者や死者が増加する懸念がある。第7波の時の様に、対策が後手に回らないよう、国や政府と専門家、そして国会は協力して病気の蔓延を抑える体制づくりが求められている。

現在の新型コロナ感染状況(NHK調べを参考)

2022年9月8日、日本国内の感染者数は11万2404人、重症者数は471人、死者数は累計で4万2114人(前日比+227人)となっている。
1日の感染者数は8月19日をピーク(26万928人)に減収している。ただ1日の死者数は少し遅れて9月2日をピーク(347人)に減少しつつある。
政府はこれらの状況を踏まえて、感染者の全数把握の簡略化を全国一律で導入することを発表し、9月26日から実施する。



またこれに合わせて、保険会社の大半が9月26日から、感染者であっても65歳未満の軽症者は入院給付金の対象から外すことを9月9日に発表する。そのため65歳未満の軽症者は、9月25日までに陽性と診断されなければ対象から外れる見通し。
今後入院給付金の対象となるのは次の通り。

①65歳以上の高齢者
②入院が必要な患者
③妊婦
④新型コロナの治療薬や酸素の投与が必要な患者など重症化リスクが高い人など


政府が継続して届け出の対象とした4条件を、そのまま保険の支払い条件に適用することも決まった。

想定を上回る「みなし入院」と不正を疑われるケース

通常、入院給付金は入院しないともらえないが、新型コロナは病床不足から自宅療養を強いられる例も多発したため、金融庁は感染拡大初期の2020年4月に生命保険協会に対して「柔軟な」対応を求め、これにより保険各社は自宅療養でも「みなし入院」とし、症状に関係なく給付金を支払ってきた。



これにより「みなし入院」が急増し、生命保険協会に加盟している42社が7月末までに入院給付金を支払った件数は351万5966件。このうち93%の329万2091件が「みなし入院」の契約者でその支払総額は3046億6853万円だという。この件数は保険会社の想定を大きく上回っているようで、通常より支払い手続きに時間がかかるケースが相次いでいるという。
中には不正が疑われるケースもあるという。例えば、発熱などの症状があったり、同居する家族などの感染がわかったりしたあとに、高額な保障が受けられる保険に加入するケースがある。

しかしPCR検査で陰性が確認されるとすぐに解約するなど、短期間に高額な医療保険の加入や解約を繰り返す人がいることが分かっている。
本来の保険の主旨にそぐわない契約が疑われる場合には、本人への確認作業を強化する対応をすでにとっているという。

「全く新たな変異株」が冬に出現

すでにEMA(欧州医薬品庁)は、新型コロナウイルスの「全く新しい変異株」が今年の冬に出現する可能性があるとの見解を示し、EU(欧州連合)各国は現在、今後の流行を見越し、ワクチンの追加接種を準備中だという。これには現在主流のオミクロン株に対応した新たなワクチンのほか、中国由来のウイルスに合わせて製造された初期のワクチンが含まれる。



アメリカの製薬大手も新しい変異株に対応できる体制を整えつつあるという。日本でも新型コロナウイルス感染症経口治療薬「ラゲブリオ®カプセル200mg」(一般名:モルヌピラビル)が2022年9月16日より一般流通が開始される。
ラゲブリオ®は、新型コロナウイルス感染症に対する国内初の経口抗ウイルス剤として、2021年12月24日に特例承認を取得した。これまで厚生労働省が本剤を所有し各医療機関や薬局などに配分が行われてきたが、製薬会社の供給能力増強が行われたことで、2022年9月16日から一般流通が行われる。薬価基準は2022年8月18日にすでに収載されている。
「ラゲブリオ®カプセル200mg」は、通常1日2回、5日間の経口投与をすることになっている。
問題はこの薬の薬価で、この薬は200mg1カプセル2357.80円、1日薬価は1万8862.40円(2357.80円×8錠)、5日間で約9万4000円となる。現在は「2類相当」とされているため全額公費負担。しかしインフルエンザと同じ「5類」となり2割負担となったら、5日間で1万8862.40円となり家計の負担はかなり大きい。

またラゲブリオは特例承認された新型コロナ治療薬であり、一般流通品でも厚労省所有品と同じく、処方にあたっては添付文書に記載の通り、担当医師から患者への有効性や安全性などの説明と、患者又は代諾者からの同意書の取得が必要になるため、気軽に購入できるものではないかも知れない。
添付文書には、「本剤は、本邦で特例承認されたものであり、承認時において有効性、安全性、品質に係る情報は限られており、引き続き情報を収集中である。そのため、本剤の使用に当たっては、あらかじめ患者又は代諾者に、その旨並びに有効性及び安全性に関する情報を十分に説明し、文書による同意を得てから投与すること」と記載されている。

最後に

政府が療養期間の短縮など「ウィズコロナ」政策を相次いで打ち出したことを受け、専門家でつくる「基本的対処方針分科会」の尾身茂会長は9月8日、「社会を回すために納得している」と一定の理解を示しながらも、政府が専門家の意見を十分には聴かなかったとして「(政府との)関係に少し距離感が出てきた、というのは多くの専門家の感覚だ」と明かしたという。



政府は経済の立て直しを急ぎ入国者枠を5万人に増やすが、第8波が予想される専門家は感染者数・死者数を抑えたいと思っている。この溝を埋めることは難しいだろうが、せめて1波から7波で経験したことを踏まえて8波には備えて欲しい。もしインフルエンザと同時流行となればこれまでと比較にならない人数の感染者数と死者数になる可能性が高い。

現在国会では「国葬」問題ばかり扱っているが、日本はそれ以外にも問題は山積みであろう。ピークアウトしつつある新型コロナのこの機会を逃さず、国や政府と専門家、そして国会は対策への論議もして欲しい。
参考
コロナの保険支払い対象者縮小、26日から 全数把握見直しに合わせ
https://www.asahi.com/articles/ASQ986JDPQ98ULFA00G.html
コロナの入院保険、26日から対象縮小 手続きは簡素化
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB074FC0X00C22A9000000/
【NHK】コロナ入院給付金 自宅療養など「みなし入院」見直しへ 保険各社
https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20220902b.html
【NHK】特設サイト 新型コロナウイルス
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data-all/#graph–infect-death__infect
尾身氏「政府と専門家に距離ある」 8波は「インフルと同時流行も」
https://news.yahoo.co.jp/articles/493494dd0d1ebd92f2699ac067c161ce2ed5a6ce
米で緊急使用承認の「BA.4」「BA.5」対応ワクチン 日本でも申請へ調整
https://news.ntv.co.jp/category/society/548a03ce062542d095f24ab062cdb409
<新型コロナ>「第7波」はピークアウトか 専門家組織もAIも予測 「11月以降に増えてくる可能性も」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/200073
「全く新たな変異株」冬に出現も 既存ワクチンに効果―欧州医薬品庁
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022090500534&g=int
【MSD製薬】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)経口治療薬「ラゲブリオ®カプセル200mg」一般流通開始日のお知らせ
https://www.msd.co.jp/news/product-news-20220908/
MSD 経口新型コロナ治療薬・ラゲブリオ 9月16日から一般流通開始
https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=73598

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