いよいよ山手線が自動運転の実証試験に 2028年以降順次自動運転を導入

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2022年5月10日(火)午後2時にJR東日本は記者会見を行い、山手線全線(34.5キロメートル)でATO(自動列車運転装置)を導入し、乗客を乗せた列車で自動運転の実証運転を行うと発表した。試験時期は今年10月頃から2か月程度行う予定。これに先立ち、今年2月には営業時間帯に客を乗せていない車両で自動運転の試験が行われたが、客を乗せた営業列車での実証運転は初めて実施する。

すでに地下鉄などではATOを活用




自動列車運転装置(ATO)とは、列車の運転を自動化する運転保安システムで、おもに人に対する安全性が確保しやすい地下鉄や新交通システムに使われている。
自動列車運転装置は、地上側で地点情報を発信する「地上子」、地上子から地点情報を受信する「車上子」、車両側で力行・惰行・ブレーキの制御を行う「車上装置」の3つから構成され、列車がこれらの装置からの信号を受け渡しすることで、加速、惰行、減速などの運転を自動化する。
既に本格的に導入して営業運転を行っている鉄道路線(運転操作を行わない乗務員が乗車する場合を含む)

①ゆりかもめ:東京臨海新交通臨海線
②東京都交通局:日暮里・舎人ライナー
③横浜シーサイドライン:金沢シーサイドライン
④舞浜リゾートライン:ディズニーリゾートライン
⑤愛知高速交通:東部丘陵線(リニモ)
⑥神戸新交通:ポートアイランド線(ポートライナー)・六甲アイランド線(六甲ライナー)
⑦大阪市高速電気軌道:南港ポートタウン線(ニュートラム)
⑧ 札幌市営地下鉄の一部(北海道)
⑨スカイレールサービス:広島短距離交通瀬野線
ほか

JR東日本も2018年から研究




JR東日本は、山手線での自動運転導入に向けて、2018年から、終電後に試験を行ってきた。また2021年3月に常磐線各駅停車に初導入している。山手線と京浜東北線にもATOが順次導入される計画となっており、終電後や、営業運転の時間帯の間合いでの回送電車で順次試験運行が実施されてきた。ATOの導入により、人間の操縦以上に省エネや乗り心地の向上が図られ、2月に実施した自動運転試験では、約12%の運転エネルギー削減効果があることが分かったという。
今後、2023年春頃から自動列車運転装置(ATO)に対応した車両改造などの準備を行い、2028年頃までにATOの導入を目指すとしている。

参考
【国土交通省】鉄道における自動運転を導入する場合の技術的要件の検討
https://www.mlit.go.jp/tetudo/tetudo_fr7_000027.html
山手線で自動運転の実証運転 営業列車で初 ドライバレス運転目指し2028年頃に導入
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/42086?display=1
山手線で初の「営業列車の自動運転」実施へ 2028年までに自動化めざす
https://news.yahoo.co.jp/articles/6fffc38ed3bdb3d856ac8d85f6054878534f7969
山手線 客を乗せた営業列車で“自動運転”初試験へ 今年10月ごろから JR東日本
https://www.fnn.jp/articles/-/358107
山手線、営業列車で自動運転の実証試験 2028年にも実用化へ
https://www.traicy.com/posts/20220510240029/
wiki 自動列車運転装置
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E5%8B%95%E5%88%97%E8%BB%8A%E9%81%8B%E8%BB%A2%E8%A3%85%E7%BD%AE
【HITACHI】第177回 「電車の自動運転」の話
https://www.hitachi-systems-fs.co.jp/column/177.html
「無人電車」が実現済みの路線まとめ 自動運転技術、早期から導入
https://jidounten-lab.com/u_train-autonomous-matome#_-11

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