ドライバーの鬼門！？「半固定式移動オービス」の驚異的な性能

オービス（速度違反自動取締装置）には固定式と移動式の2種類がある。固定式は高速道路や自動車専用道路、幹線道路に設置されることが多く、一度設置したらその場所で数十年は運用されてきた。ドライバーも探知機や情報サイト（オービスガイド）等で対策を講じて捕まらないようにするなど、「イタチごっこ」が続いている。これに対し警察は移動式オービスの運用を2016年から始めた。これは新しいタイプの取締り装置で、小型軽量のためどこにでも設置・運用が可能。違反車両を自動的にカメラで撮影して後日、写真と違反を知らせる書類が車両が登録されている住所に送られてくる。

場所を頻繁に変えながら少ない人数で、狭い場所でも取締りができるという大きなメリットがあり、今後の取り締まりではこの方法が主流となると考えられる。

ドライバーは、これまで以上に安全な速度で運転する必要がある。

・可搬式という名の通り、軽量かつコンパクトで設置も三脚に備え付けるだけという手軽さにより、従来の大がかりな各装置の設置が不要で人員も最低2人いれば取り締まりが可能。
・違反車を撮影することでクルマとドライバーを特定することができるので、後日呼び出しによる検挙が可能。その場合、取り締まりスペースも最小限で済む。
・レーザー式測定機器はレーダー探知機が無効な上に、レーダーによる取り締まりに必要であった「無線取り扱い免許」および「無線局」の申請も不要。

・これまで設置が難しかった「ゾーン30」を始めとする生活道路にも簡単に設置可能。
すでに可搬式オービスは36都道府県に導入または導入予定となっている。

レーダー式のオービスなら探知機での事前察知がしやすいため、捕まる前に速度を落とすことが可能だった。しかし半固定式移動オービスはレーザーで計測するため、事前探知が難しく、速度も正確に割り出せるため、低速の違反車も検挙しやすくなっている。2018年までの15キロ未満速度超過件数は年間50件以下だったが、2019年は約８倍の340件検挙されている。

これは先にも挙げたように生活道路・通学路での取り締まりが増えたことを示している。

現在、取り締まり現場では違反者の検挙に関して次の2種類の方法がとられている。
１　その場で検挙
従来のネズミ捕りと同じく、警察官により停止を命じられ、その場で青切符、または赤切符を切られる。
・青切符（1～29km/hオーバー）の場合
違反を認めると、青切符にサインを求められ、サインの後、反則金納付書が渡される。
反則金納付書に従い、銀行や郵便局などで反則金を納めると終了。（行政処分は別）
刑事責任を問われることなく、また前科もつかない。（反則金は超過速度により9,000円から18,000円）
・赤切符（30km/hオーバー以上）
違反を認めた後、事情聴取後に赤切符にサインを求められ、サインするとそれで終了。
後日、簡易裁判所等から呼び出しを受け、出頭する。
事情聴取後、略式裁判へ進み、罰金を払い終了。
行政処分として後日、各都道府県免許センターに行き処分を受ける。
刑事事件となり、前科がつく。
(罰金は略式裁判により決定。6万円～8万円。60km/h超過だと10万円という例多数。ちなみに正式裁判に持ち込み有罪判決を受けると、最悪、懲役刑もありうる）
２　後日呼び出しにより検挙
後日、警察署（本庁or所轄）から出頭要請が来る。出頭すると、速度が印字された写真を見せられ、違反を認めれば青、赤どちらかの切符にサインすることになる。その後の流れは「その場で検挙」と同様となる。

自分の運転技術を過信せず、車はすぐには止まれないためドライバーはスピードを出しすぎないようにすることが大切であろう。
参考
オービスガイド
https://orbis-guide.com/
固定式オービスより怖い！可搬式＆半可搬式移動オービス最新情報！
https://hoodridez.jp/ryougoku-torishimari/kadou-point-guide
確実に取り締まる「半固定式移動オービス」の恐るべき性能
https://news.yahoo.co.jp/articles/e9495d005177635f8f8ba00d5cb504dd7b799b17
超過速度15キロ未満の取り締まりが約8倍に！新型オービスによる「ゾーン30」取り締まりが原因か!?
https://clicccar.com/2020/02/19/955378/
超新型「オービス」導入か 阪神高速で目撃多数！ 「半固定式移動オービス」の正体とは
https://kuruma-news.jp/post/363835