角膜患者に朗報!イスラエル発「ドナー不要の人工角膜」

健康

また一つ新しい技術で難題が克服されるかもしれません。これまで目の角膜に障害が出ても、ドナー不足から移植が先延ばしになっていました。それに対する一つのアプローチとして「人工角膜」が開発されたという話題です。

角膜とは

「角膜」とは、黒目の表面を覆う透明な組織で、外から目のなかに光を取り込むレンズの役割を担います。この角膜が傷ついたり、病気になってしまったりすると視力が失われてしまい、重症の場合は角膜移植が必要になります。

角膜の移植はアメリカでは年間4~5万件、日本では年間2000件程度が行われているとのこと。日本での手術件数が少ないのは角膜の提供者(ドナー)が少ないから。そこで期待されているのが、ドナーを必要としない人工角膜



このたび人工角膜を使った移植手術の最新の成功事例が、イスラエルの医療スタートアップ・CorNeat Visionから1月に報告されました。手術を受けたのは、約10年前に両目の視力を失った78歳の男性。イスラエルのラビン・メディカル・センターで、同社が開発した人工角膜「CorNeat KPro」を移植する手術が行われました。この人工角膜は非分解性のナノ組織でできており、これを強膜(眼球の白い部分)の下に入れます。担当医師によると、この手術は比較的シンプルで、1時間以内に終わったそうです。手術後、男性の目から包帯が取り除かれると、一緒にいた家族の顔を見て確認したり、文字を読んだりすることができるようになりました。この男性も家族も感動に包まれたそうです。

人工角膜手術は決して新しいものではなく、リスクもあるかもしれません。しかし、AIの導入やこれまでの知見から、これからの科学技術の進歩は「日進月歩」ではなく、「分進秒歩」になるかもしれません。今後の発展に期待しましょう。

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