大阪大学と中外製薬の共同研究が新型コロナの重症化阻止に有効であることを英首相が発表!

健康

新型コロナウイルス対策としてワクチン接種が開始された。しかしすべての人々にワクチン接種が完了するまで、年単位の時間がかかる。
【現時点での医学的な知見に基づく、新型コロナウイルスワクチン接種の接種順位(2020年12月25日)】
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000711250.pdf
その間、感染者の重症化を防ぐ方法を大学の研究チームや製薬会社が研究してきたが、新型コロナの治療に有効な薬がなかなか見つかっていなかった。英首相の記者会見は、世界の人々や医療関係者に希望を灯す内容となっている。



<目次>
1 ボリス・ジョンソン英首相の記者会見内容
2 IL-6阻害剤とは
3 治療による検証方法と効果
4 薬剤の使用上の注意
5 中外製薬製医薬品「アクテムラ」
6 おわりに

1 ボリス・ジョンソン英首相の記者会見

2021年1月7日、イギリスのボリス・ジョンソン首相は記者会見で、世界初のインターロイキン6(IL-6)阻害剤として大阪大学と中外製薬により共同開発された「アクテムラ(トシリズマブ)」が間もなく新型コロナウイルス治療薬として承認されることを発表した。

発表内容
「イギリスの科学研究はより多くの新しい救命治療の創出に貢献しています。2つの治療薬が厳格な臨床試験に合格しました。トシリズマブ、申し訳ありませんが、もう一度言います、トシリズマブとサリルマブ、この2つの治療薬が間もなく患者の皆さんに投与されます」
「重症患者の死亡リスクを約4分の1削減することが分かりました。集中治療に費やす時間を10日も短縮しました。そして、これらの救命薬はNHS(イギリスの公的医療サービス)を通じてすぐに利用できるようになり、数千人の命を救う可能性があります」

【Department of Health and Social Care】

2 IL-6阻害剤とは

インターロイキン6(IL-6)阻害剤は自己免疫疾患である慢性関節リウマチの治療に使用されるアンカー薬(他の治療法が効かないもしくはアレルギー等で使えない場合に使用)で、サイトカインストーム(免疫機能の暴走による人体破壊)を抑制する効果があり、新型コロナによる重症化に効果が公式に確認された。
すでに一部(2020年3月頃)の医療機関で、新型コロナ患者に対して使用開始され、有効性が確認されていた。


3 治療による検証方法と効果

IL-6阻害剤(トシリズマブとサリルマブ)による効果
※英インペリアル・カレッジ・ロンドンの発表
・353人の患者にトシリズマブ、48人にサリルマブを投与
・402人の対照群を設け、コルチコステロイドの治療や酸素吸入を行う。
○死亡率の減少(トシリズマブ-7.8%、サリルマブ-13.6%)

・トシリズマブで27.3%、サリルマブで22.2%に抑制
・対照群では35.8%
○その他の効果
・集中治療に費やす時間を7~10日短縮
・重症患者の死亡リスクを約4分の1に削減
・重症患者にデキサメタゾンを投与すると死亡率が3分の1に減少
・IL-6阻害剤の投与により、重症化と後遺症発症防止に効果(後遺症発症防止については検証に時間が必要のため、今後の研究課題)

4 薬剤の使用上の注意

・ウイルス感染の初期では抗ウイルス活性もあるので、軽症者には逆効果になる可能性がある。
人工呼吸器装着24時間以内に投与することが重要

5 中外製薬製医薬品「アクテムラ」

アクテムラは、炎症性サイトカインの一種であるIL-6の作用を阻害する国産初の抗体医薬品。2005年6月に国内販売が開始され、点滴静注製剤では関節リウマチをはじめ6つの適応症、皮下注製剤では3つの適応症で承認、世界110カ国以上で承認されている。
日本国内では昨年4月から新型コロナウイルス治療薬として第3相試験が行われている。

【第III相EMPACTA試験で、COVID-19関連肺炎による入院患者において、 アクテムラが人工呼吸器が必要となる可能性を低下させる(2020年09月25日)】
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20200925153001_1025.html

6 おわりに

今後も新型コロナ感染拡大が懸念されています。罹患しない対策とともに、国は海外の事例をもとに、早期の導入を図り、的確な治療となるようと勤めてほしいと考える。無症状の人が多い反面、後遺症に苦しみ仕事ができない人も出ているため、「トシリズマブ」「サリルマブ」が後遺症の発症防止となることを願ってやまない。
Craudiaクラウディア

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