ウクライナの惨状を「アノニマス」が露国営放送をハッキングし映像を流す 露ハッカーも反撃している

インターネット

ロシアでは報道規制が敷かれ、各国のメディアが自粛を宣言する中、国際的なハッカー集団「アノニマス」が3月6日にロシアの国営放送や映像配信サービスをハッキングし、ウクライナの惨状を映像で流したことを発表した。
ロシアにも悪名高きハッカー集団「Sandworm(サンドワーム)」があり、アノニマスに反撃するために、今後破壊的な活動をする危険性が懸念されている。

ロシアの国営放送や映像配信サービスをハッキング

3月7日(日本時間)にアノニマスを名乗る複数のアカウントが、ロシアのストリーミングサービス「Wink」「Ivi(Netflixなど)」、ロシア国営テレビ「Russia24」「Moscow 24」、テレビ局「Channel One」と5つのメディアをハッキングして放送を乗っ取り、ウクライナの戦闘の様子を本来の映像と差し替えて、数十秒間流したとしている。





ツイッターには、ロシアの放送を乗っ取った瞬間と見られるテレビ放映の様子もあり、映像の途中には「ウクライナ領土での戦争に声を上げよう」「ロシア人よ、ウクライナでの大量虐殺に声をあげよう」といったロシア語のメッセージも挟んでいる。


アノニマスは声明の中で、「ハッキング行為は直接的にはウクライナの危機を助けるものではありませんが、ハッキンググループはウクライナへの協力としてロシア政府の関係するサイバー部隊の動きを鈍らせることを意図してこうした攻撃をしている」と主張。またドイツ語圏にあるアノニマスの分派グループは「DDoSだけでは体制を崩壊させることはできない」とブログに綴り、「民主主義に対してサイバー攻撃を仕掛けてきたプーチンはいま、しっぺ返しを食らっている」と述べていると伝えている。

ハッカー集団「アノニマス」【ウィキペディアより】

アノニマス(英: Anonymous)は、英語圏の匿名掲示板「4chan」で2006年頃に結成されたハッカー集団で、インターネット上のハクティビスト(ハクティビズムと呼ばれるハッカー思想の実践者)が緩やかにつながった国際的な連携組織のこと。
これまでアノニマスはP2P規制、各国政府によるウィキリークスやアラブ騒乱に対する抑圧など、彼らが自由に対する脅威であるとみなしたものに対する大規模な攻撃を突発的に行ってきた。特にアノニマスを有名にしたのは、2008年におけるサイエントロジー公式ウェブサイトへのDDoS攻撃で、2012年には、米Time紙の「世界で最も影響力のある100人」の1人に選ばれた。



アノニマスには固定のメンバーや組織はなく、それぞれが自由意思で参加する。2010~11年の中東の民主化運動「アラブの春」や過激派組織「イスラム国」の台頭といった国際情勢にからみDDoS攻撃やハッキングを宣言。2021年のミャンマー国軍クーデターでは、国軍側に加え、ミャンマーの政府事業に関わる海外企業への攻撃にも言及している。
DDoS攻撃の場合、第三者ののサーバーをハッキング(乗っ取り)、それを踏み台にして標的のサーバーに大量のデータを送信し、サーバーをダウンさせる。

ロシアの政府機関ウェブサイトを攻撃

2月26日、ロシアのウクライナ侵攻への報復として、ロシアの政府機関ウェブサイトを標的とするサイバー攻撃を実行している。そのためロシア外務省や国防省など複数の政府機関サイトが閲覧しにくい状況となったが、ロシア政府はサイバー攻撃被害を否定した。

英BBCによると直後に、ロシア国内からと思われる攻撃があり、アノニマスの報復と考えられるサイバー攻撃が発生している。そのためウクライナの政府機関サイトが閲覧しにくい状況が断続的に発生した。

ロシア国営メディア系ユーチューブを遮断

2月28日のフェイスブックやティックトックに続き、動画投稿サイト「ユーチューブ」がロシアの国営メディア2社をヨーロッパで視聴できないようにすると発表した。
EUや欧州各国はロシアの国営メディア2社がロシアのプロパガンダ放送であり、「嘘の情報でプーチンの戦争を正当化しないため」アクセスを遮断。



ユーチューブを運営するグーグルヨーロッパは3月1日、「ウクライナで続いている戦争のため、私たちは『RT=ロシア・トゥディ』と『スプートニク』のユーチューブ・チャンネルへのEUからのアクセスを即時停止します」などと声明を出した。

動き出したロシアのハッカー集団

破壊的なハッキング活動で知られるロシアの悪名高きハッカー集団「Sandworm(サンドワーム)」が、新たなツールを使用してサイバー攻撃した形跡が見られるという。今後ロシアからの報復攻撃の可能性が高まっている。
英国の国家サイバーセキュリティセンター(NCSC)と米国土安全保障省のサイバーセキュリティ・インフラストラクチャー・セキュリティ庁(CISA)が2月23日(米国時間)、米連邦捜査局(FBI)や米国家安全保障局(NSA)と共に新種のマルウェアについて警告を発したのである。
発表された警告によると、確認されたマルウェアはハッカー集団のSandwormが仕掛けたものであるという。Sandwormは史上最強の破壊力をもった複数のサイバー攻撃に関与しており、ロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)に所属するとみられている。



この新種のマルウェアは「Cyclops Blink」と呼ばれ、ネットワーク機器メーカーのウォッチガード・テクノロジーが遅くとも2019年6月以降に販売しているファイアウォール機器において被害が確認されている。だがNCSCは、「恐らくSandwormは、このマルウェアをほかのアーキテクチャーやファームウェア向けにつくり直すことも可能だろう」と警告しているという。さらにNCSCは、このマルウェアが「無差別かつ広範囲に展開されているようだ」とも説明している。

おわりに

我々は様々な情報をインターネットから収集し活用しているため、インターネットは今の生活に欠かせないものとなっている。





それはロシアの若者にとっても同様で、ウクライナの真実を知っているから当局に拘束されることをいとわず、反戦デモを行っている。
今回「アノニマス」はホワイトハッカー的に行動し世界から賞賛されている。それは情報統制され、国営放送しか見ないロシアの人々に、ウクライナの現実を知られるよい機会となったであろう。
反面、諸手を挙げて「アノニマス」を賞賛してもよいのだろうか。彼らには彼らなりの正義があり、それの基づいて行動したに過ぎない。過去には日本の財務省や最高裁判所などのウェブサイトが、当時成立しようとしていた海賊版ダウンロード行為への罰則規定を含む「改正著作権法」に抗議するため、アノニマスによる改ざんと閲覧不能の被害を受けた。これも彼らの正義と真義に基づいて行った行為である。
彼らのもつ他の人にはできない技術が、世界の正義のために使われることを願っている。

参考
ハッカー集団「アノニマス」ロシア国営放送などハッキング、戦地映像を放送 「最高の偉業」「味方につくと強い」世界中から称賛の声
https://news.yahoo.co.jp/articles/057cfb4c5c59cfb0e48b854be52406479c3e7f77
国際ハッカー集団「アノニマス」がロシア国営放送をハッキング 映像を差し替え戦闘の様子を数十秒流す
https://news.yahoo.co.jp/articles/03b4a1d0b08f30f9883b05e124f35ab6228ebd30
【ウィキペディア】アノニマス (集団)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%83%8B%E3%83%9E%E3%82%B9_(%E9%9B%86%E5%9B%A3)
ハッカー集団「アノニマス」、ロシア政府サイトを攻撃
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB272PQ0X20C22A2000000/
アノニマスとは ロシアにサイバー戦、過去に日本も被害
https://www.nikkei.com/telling/DGXZTS00001140X00C22A3000000/
ユーチューブがロシア国営メディア2社を遮断
https://news.yahoo.co.jp/articles/c11759b0e21f0547a4c3caa550922e4928a82851
動き出したロシアのハッカー集団、そのマルウェア攻撃に潜む深刻な危険性
https://wired.jp/article/sandworm-cyclops-blink-hacking-tool/
ロシア国営テレビの配信を乗っ取り、ウクライナの映像を流す。ハッカー集団「Anonymous」が発表
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6226f243e4b07e948ae99bf2

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