↑商品を買うと貧しい国に寄付をすることが出来ます。【説明は一番下にあります】
早いものでアフガニスタンで長年、人道支援や復興に携わってきた医師の中村哲先生が銃撃されて1年を迎えました。なぜこれだけ尽力されてきた方がテロによって亡くならなければならなかったのか。報道を目にするたびに悔しく悲しい思いがこみ上げてきます。
現地の警察当局も全力で捜査を続けているようですが、未だに実行犯の拘束には至っていません。事件の真相解明には、さらに時間がかかるものとみられています。
アフガニスタンの国土の大半は乾燥しており、真水の入手できる場所は限られています。さらに1973年の王政崩壊以降の断続的な紛争による社会・政治的な混乱、インフラの破壊、戦争やテロによる破壊が国土の荒廃をもたらし、経済は壊滅状態となっています。これにより大半の国民に充分な食料、衣料、住居、医療が提供できない状態が続いており、幼児の死亡原因の多くは非衛生的な水の飲料使用による慢性的な下痢であるとされ、死亡率は25.7%と高く、国内の医療・衛生状態はきわめて悪い状態にあります。また国家予算の約7割を国際支援に依存していますが、国民の3分の2は1日2ドル以下の生活で、多くの人々が飢えに苦しんでいます。
ご存じのように中村哲先生は医師であり、医療活動をするために現地に入られましたが、人々の貧しさを知り、現地の人々とともに東部のナンガルハル州で、水路の建設のため活動をされていました。しかし水路の建設をするため車で移動中に何者かに銃撃され死亡されました。
(アフガニスタンの国旗)
1984年に日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)から派遣され、パキスタン北西辺境州の州都ペシャワールに赴任して以来、20年以上にわたってハンセン病を中心とする医療活動に従事されていました。
2010年には「水があれば多くの病気と帰還難民問題を解決できる」として福岡県の山田堰をモデルに、クナール川からガンベリー砂漠まで総延長25kmを超える用水路が完成させ約10万人の農民が暮らしていける基盤を作られました。
さらに2016年には現地の住民自身が用水路を作れるようにと学校建設を考え準備するとともに、住民の要望を受けいれて礼拝堂や教育施設を建設するなど、現地の住民が自立して生活できるよう尽力されました。
日本には「衣食足りて礼節を知る」という諺があり、これは「着るものや食べるものが十分にあって初めて、人は礼儀や節度をわきまえるようになる」という意味です。 生活にゆとりがないと精神にも余裕は生まれない。人が人として最低限の暮らしができて初めて生きる気力や人としての行いを考えて行動できるというもの。明日のことさえ分からない状況では、自分のことしか考えられなくなるのかも知れません。銃撃を行った犯人も生きるために指示を受け実行したかもしれませんが、それはあまりにも悲しいことです。
アフガニスタンのすべての人々が中村哲先生の本当の姿を知り、尊敬と協力、生命の大切さを学んでいれば状況が変わっていたかも知れないと思うとたまりません。
貧しければ目の前のお金を儲けることや食べることが優先され、教育は後回しになりがちです。しかし教育は自らの生活を安定させたり、収入を得るために必要なことです。
SDGsの目標4に「質の高い教育をみんなに」があります。
2 低所得国のすべての母親が中等教育を受けていれば、1,200万人の子どもたちが発育阻害から救い出せる。
3 すべての女性が中等教育を受けていれば、子どもの死亡率は49%減少する。
4 すべての女性が初等教育を終了していれば、出産での死亡率が66%減少する。
5 すべての女児が中等教育を受けていれば、児童婚の64%が減少し、早すぎる妊娠の59%が減少する。
6 一年間の学校教育は収入の10%増加に関連する。
質の高い教育は視野を広げ人を自立させます。アフガニスタンの復興は世界のテロを生み出さないためにも絶対必要な活動であり、世界の平和を維持するためにも、この国への人道支援が欠かせません。福岡市のNGO「ペシャワール会」も中村哲先生の意志を継いで今後も活動を続けると明言しています。第2・第3の中村哲先生を出さないために、現地での安全対策をこれまで以上に強化していただけたらと思います。
最後に、中村哲先生も願った「人が人として生活でき、希望を持って明日を迎えられる環境」が整えられることを切に願っています。
掲載バナーで商品を購入すると、購入価格の一部が国際的な支援団体に寄付する仕組みになっています。寄付する団体も自分で決められます。日本赤十字社や国境なき医師団、開発途上国の飢餓と先進国の肥満や生活習慣病の解消に同時に取り組む、日本発の社会貢献運動「TABLE FOR TWO International」も含まれます。興味のある方は一度チェックされてみてください。
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